日枝久氏の辞任劇は世間の目をくらますため? フジテレビの体質は何も変わらない
序章:突然の辞任発表とその裏に潜む意図
2025年2月27日、フジテレビの親会社であるフジ・メディア・ホールディングス(以下、FMH)は、長年にわたりグループの頂点に君臨してきた日枝久取締役相談役が経営諮問委員会の委員を辞任したと発表した。このニュースは、世間を驚かせると同時に、疑念の目を向けさせた。なぜなら、日枝氏は先週末に自宅で転倒し、腰椎圧迫骨折で入院中であり、27日の取締役会を欠席していたタイミングでの発表だったからだ。一部では、「これが本当ならあまりにも都合が良すぎる」との声が上がっている。
この辞任劇が注目される背景には、フジテレビを揺るがす一連の問題がある。中居正広氏と女性とのトラブルを巡る報道、特に週刊文春が報じた「H子さん」とされる女子アナを巡る乱暴疑惑や、フジテレビが女子アナを接待に利用していたのではないかという疑惑が、世間の怒りを買った。これにより、スポンサー企業が次々とCMを引き揚げ、フジテレビは異例の10時間超のマラソン会見を開く事態に発展。港浩一社長と嘉納修治会長が辞任するも、肝心の日枝氏は姿を見せず、当日は五つ星ホテルに滞在していたとの噂まで流れた。
ここで問われるのは、日枝氏の今回の辞任が本当に経営諮問委員会の一委員としての退任に留まるのか、それとも世論の批判をかわすための「見せかけ」に過ぎないのかという点だ。
第一章:フジテレビを揺るがした中居問題と女子アナ接待疑惑
フジテレビが直面した危機のきっかけは、2024年末から2025年初頭にかけて週刊文春が報じた中居正広氏と女性とのトラブルだ。報道によれば、中居氏が関与したトラブルにはフジテレビの編成幹部が深く関わっており、女子アナを含む女性社員が接待の場に動員されていた可能性が指摘された。特に「H子さん」とされる女子アナが中居氏に「献上」されたとの告発は、世間に衝撃を与えた。
- スポンサー離れ: 日本生命、トヨタ自動車、セブン&アイ・ホールディングスなど50社以上がCMを撤退。
- 収入激減: 2月の放送収入が前年比で10%弱に落ち込んだとの報道。
- 業界の証言: 女子アナが「ホステス扱い」される文化が常態化していた可能性。
第二章:日枝久氏とは何者か? 「フジテレビの天皇」の権力構造
日枝久氏の経歴を振り返ると、その影響力の大きさがよく分かる。1961年にフジテレビに入社し、編成局長を経て1988年に50歳で社長に就任。2001年には会長となり、2017年に相談役に退いた後も、FMHとフジテレビの取締役相談役として実質的な権力を握り続けてきた。その在任期間は40年以上に及び、フジサンケイグループ全体の代表として「院政」を敷いてきたとされる。
日枝氏の主な役職
- フジサンケイグループ 代表
- フジ・メディア・ホールディングス 取締役相談役
- フジテレビジョン 取締役相談役
- 公益財団法人彫刻の森芸術文化財団 理事長
- (その他多数)
第三章:女子アナアイドル路線と接待文化の起源
フジテレビが女子アナをアイドル化し、接待に利用する路線を確立した背景には、日枝氏の存在が大きく関わっていると考えられる。1980年代、日枝氏が編成局長に就任した頃から、フジテレビは「楽しくなければテレビじゃない」をスローガンに、娯楽性を重視した番組作りを進めた。この路線は視聴率を稼ぐ一方で、女子アナをタレント化し、視聴者や取引先への「アピール材料」として利用する文化を生み出した。
第四章:世間の反応と海外株主の圧力
SNSでは「#フジテレビ」や「#日枝辞めろ」といったハッシュタグが飛び交い、批判の声が殺到。特に、港社長と嘉納会長の辞任が発表された後も、日枝氏が責任を取らない姿勢に怒りが集中した。
「港社長らの辞任はトカゲの尻尾切りに過ぎない」「日枝氏が退かなければフジは変わらない」
第五章:辞任劇の裏側と「何も変わらない」現実
日枝氏の経営諮問委員会辞任が発表されたタイミングは、あまりにも絶妙だ。先週末の転倒による入院、取締役会欠席、そして突然の辞任。偶然とは思えないほど、世論の批判が高まる中での出来事だった。
第六章:怪我は本当か? 世間の疑念と今後の展望
日枝氏の転倒による腰椎圧迫骨折と入院についても、世間は懐疑的な目を向けている。「タイミングが良すぎる」「雲隠れのための口実ではないか」との声が上がるのも無理はない。
結章:怪我を心配しつつ、フジテレビの未来を憂う
日枝久氏の経営諮問委員会辞任は、世間の目をくらますための戦略だったのではないか。そう考えると、今回の騒動で何も変わらない現実が浮き彫りになる。しかし、日枝氏の怪我が事実であれば心配だ。87歳という年齢で腰椎圧迫骨折を負えば、回復は容易ではない。私としては、彼の健康を気遣いつつ、フジテレビがこの危機を乗り越えてほしいと願うばかりだ。
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